【閉帳とお焚き上げ】

朝田寺の法要①道明供養

道明供養と掛衣

8月23日午後10時30分、盆踊りや採灯護摩や花火が終わったあと、静けさが境内に戻ってきます。堂内は衣類を焼きにいらした方々であふれます。「南無地蔵願王尊・・・」7人の僧が願文を唱える中、お地蔵さんの前の幕(戸帳)が静かに降り、厨子の扉が閉じられます。参詣された方々は、道明け供養の際に掛けた衣類を降ろしてもらいます。

午後11時、初盆の位牌や飾りが焼かれ、ついでそれぞれが竹竿に掛けた故人の衣類を火にかけます。衣類を焼く炎は、故人の魂を極楽浄土に送るかのように空高く舞い上がります。炎をじっと見つめる人。炎に向かって手を合わせる人。ただただ故人の極楽浄土を願いたたずむお姿に、私は「明日から元気で、前に向かって歩いてください」と、最後に声をかけることにしています。

【8月24日はお地蔵様の公休日】

24日はお地蔵様の日、8月24日は厨子の扉は閉じたまま、ご回向もご拝観もお断りします。この日はお地蔵様の1年に1度の公休日なのです。