朝田寺

曽我蕭白筆獅子図

ここでしか見られない獅子図

獅子図は本堂内内陣の東西の板壁に貼り付けられていた壁貼り付け画です。よって阿形・吽形とも、壁一枚の大きさとなっています。内内陣中央にはお地蔵様(平安前期・国指定)が入る厨子と掌善童子と掌悪童子を安置する須弥壇、須弥壇の両側に三重の塔が配置されています。よって、獅子図を正面から観ることはできません。参詣された方は、この画を斜めから観ることになるのです。

 阿吽の獅子図を、正面と斜め方向から見比べてみて下さい。

 吽形の獅子図を斜めからみると、滝を背景に岩を下る獅子、獅子の前に波立つ川が立体的に感じられます。蕭白は観る人の位置を考えてこの絵を描いたのでしょうか・・・・・・・・・・・・・・