
手前の綿菓子のようにびっしり花をつけたのがスノーピラミッド
その向こうに咲くのがかしわ葉紫陽花
境内のあちこちでさいています。見比べて下さい。

鉢植えの蓮に、次々とつぼみが生まれています。二週間もすれば、第一号の「朝田寺紅蓮」の開花です。蓮の花の開花が待たれます。
松阪を中心に地蔵信仰が残っています。お地蔵さんは故人を極楽に導く仏。故人の衣類を一着持って当寺のお地蔵さんにお参りにいらっしゃいます(「道明け供養」極楽への道を開けるの意)。
古くからの知り合いで親しくしていたHさんが、行年72才でなくなったのです。法要が終わった後、衣類を掛け、お地蔵さんの話をしてから、「49日には蓮の花が咲いているから、切ってあげるよ」と息子さんと約束しました。 境内を歩きながら、お花(紫陽花やタイサンボク、つるバラ)を見ていると、親戚の女性が「この紫陽花(スノーピラミッド)、挿し木にしたいのでいただけません」と言われるので、その紫陽花の枝をバッサリと切って差し上げました。
喪主のおくさんも「私もいただけますか」と。「いいですよ」とまたバッサリ。「畑に挿しといたら いいんですよね。」とおっしゃるので、「いやいや、それではだめですよ、・・・・・シカジカカクカク・・」と挿し木の仕方を説明はしたものの・・・、こりゃダメだと思い、最後は「じゃ、来年の一周忌には、挿し木にして育てておいてあげるから、取りにきてな」と皆が大笑いになりました。
私は連れ合いを亡くした方に慰めの言葉をかけることは、ほとんどしません。今日はお花を通じて明るい気持ちで帰っていただきました。「ご家族や親せき、兄弟や子ども、みんなが仲良く幸せに暮らしているのを空から見てたら、きっとH君の喜んでいるからな、あんたらが幸せであることが一番の供養やからな」とお別れしました。