「不祝儀の袋には何て書けばいいですか」
朝田寺にお参りになった方から、よく聞かれることがあります。
お寺にお参りして読経をしていただいたり、お坊さんが家にきて回向をしてもらった時、不祝儀の袋の表書きのことで迷ったり、困ったりしたことはありませんか。そんなときには、何でも「御布施」『布施』、布を施すと書きます。
毎日を修行についやしたり、経の勉強をしたり、人々の為に尽くす昔のお坊さんは、生産をしませんから、家庭を回って、お米や食材をいただいたり、布をいただいたりしました。その布を継ぎ合わせて袈裟(けさ・お坊さんが衣の上からかけていますよね。大きさや形はいろいろです。)を作りました。
今私達が着ける袈裟は法衣店で買い求めますが、その袈裟は今でも布を継ぎ合わせて作られています。いただいた布を使って作られたなごりなのです。『布施』は、お坊さんに布を施したことからきている言葉はなのです。
布施には、修行僧や仏法に帰依する僧に対する尊敬の念が含まれるいい言葉です。だから、お坊さんに対して出す金銭や品物はすべて『布施』でいいのです。
ただ、お寺が料金表によって支払いを要求するのは、『布施』とは言わないのでしょうね。