「笑がおは 人をいやす あたえても 与えられても」
亡くなられた知らせを聞くと、先ず、お家に伺って葬儀の相談に乗ることにしています。その際、亡くなられた方のエピソードをいろいろ聞きながら、戒名(法名)を考えます。
また、お葬式の中で、歎徳(たんどく)といって、その方の経歴や人柄や文章にして読むため、1時間くらい家族や親族の方々の話を聞くことにしています。
Kさんは10年ほどリンパ腫と戦い、ご主人の手厚い介護にもかかわらず、3月23日、午前5時30分、帰らぬ人となりました。行年83才。
「床の間の南無阿弥陀仏の軸はそのままでいいですか?」と聞かれ、床の間を見ると、南無阿弥陀仏のお軸の右に1枚の色紙が掛かっていました。その色紙には「笑がおは 人をいやす あたえても 与えられても」と書かれていました。 お家のどなたに聞いても、なぜそこにそんな軸が掛けられているのかご存知ありません。
きっと亡くなられたKさんが大切にしていたのでしょうね。カラオケが大好きで明るいご性格のKさんにピッタリの言葉です。