朝田寺:蕭白筆~雁図・布袋図

朝田寺:蕭白筆~雁図・布袋図

雁図・布袋図

 

これは軸装にする前の2枚屏風の写真です。現在はそれぞれが軸装になっています。

朝田寺蔵の獅子図や獏図・鳳凰図のように、推敲を重ねて描いたのでなく、いい気分でヒョイと筆をとって、2・3分で描いたのであろうか。

蕭白は言う。「絵図を求めんとならば丸山主水よかるべし。画を学まば我に乞うべし」

「当時主流であった狩野派の画風を絵図と言い、狩野派の中では円山応挙が一番だが、絵の心を学びたいのなら私に学べ」と。「構図や形にとらわれず、俺が描けば2・3分で生きた雁が描けるんだよ。人の悩みを入れて救ってくれる布袋様、どうだこのくらいでっかい袋で」って。画の心を楽しんで描く蕭白が、ここにあるように思う。